私の片想い事情 【完】

コーンフレークを食べながら夕食のメニューを考えていると、玄関のドアが開く音がした。


「亜紀さん?


バタバタと足音を立てて、玄関まで亜紀さんを出迎えにいくと、ナント!亜紀さんは男の人とキスをしていた!


男の人の首に腕を廻しながら、あら、みなみ、起きていたの?と普通に聞いてくるものだから、私は、おはようございます、ともう夕方だというのに間抜けな返事を返してしまった。


「竜也、今日はごめんね。また今度」


そう言ってもう一度軽くキスをする亜紀さんに、ここは外国か?と突っ込みそうになった。


困ったような表情を見せる、亜紀さんにも劣らない美形さんの顔には見覚えがあった。


「竜也さん、すみません。私がお邪魔していたせいで」


私は深く頭を下げた。


今日デートだったんだろうなぁ。


「クス、みなみちゃんだったよね?」

「はい?」


にっこり笑う竜也さんの視線が、私のつま先から頭まで、じっくり観察するように移動する。


その時、私は自分の恰好がいつものヨレヨレの部屋着じゃないことに気付いた。




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