私の片想い事情 【完】
「今回がチャンスよ?年下だけど、いい男が二人も明日から来るのよ。ちょっとは他に目を向けてみたら?」
何も答えずに黙り込む私に、亜紀さんは諭すように続けた。
「重く考えず、ちょっと興味を持つ程度でもいいじゃな?」
私はこめかみに手をあてて考える。
隼人以上にかっこいい?
隼人以上にかわいい?
笑うとキュンとくる?
「かっこよくても、ムリです」
「まだ会ってもないのに?」
亜紀さんは、呆れたよう苦笑する。
「想像できません。それに、そんなかっこいい子が私に興味持つとは思えないし、絶対に年上扱いしてもらえなさそう」
「アハハハ!そうかもね~」
亜紀さんは、確かにみなみは童顔だもんね、と豪快に笑った。
ふっといて、アハハハ~じゃねぇよっ!!と内心罵りながらも、隼人以外の男に話題ですら興味が持てない自分に苦笑した。
そうだ、そうやって6年が経ってしまったのだ----