私の片想い事情 【完】

隼人の結婚式で、涙をおいおいと流しながらスピーとをする私の姿が脳裏に浮かぶ。


隼人の横で、はにかむように笑う花嫁さんは、ブライダルモデルのような美人でボンキュボンのトレンジスタグラマー。私は、みじめにも、振袖の袖で涙を拭っている。


そして惨めなその姿は、隼人の子どもをあやすベビーシッターの姿へと変わり……


西崎家の二世帯住宅にリフォームされたリビングで赤ちゃんをおんぶしながら夕食を作る私。


そこへ携帯の着信が鳴り、慌てて通話ボタンを押せば、「みなみ?」と隼人の優しく私を呼ぶ声が聞こえた。


大好きな隼人の声だと携帯にそっと耳をあてると、その声は残酷なことを告げる。


『みなみ、今日は、二人でデートしてくるから夕飯はいらない。たまには奥さん孝行しないとな。みなみがいてくれて助かった』


イヤ、隼人、イヤよ、そう告げたいのに、未来の自分は、言葉を飲み込んで、楽しんできてねと電話越しに笑う。


そん、な……


こんな未来、私に耐えられるの?


イヤ……っ


こんな残酷なこと―――





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