私の片想い事情 【完】
「瀧川君綺麗な顔しているから、お嫁さんたちもお化粧のしがいがあったでしょうね?」
「勘弁してくださいよ。もうこりごりです」
「ふふ、見てみたかったなー、瀧川君の女装姿」
「俺は、みなみさんの着飾った姿を見たいなー。かわいいんだろうな」
その言葉に、私の顔がボンッと赤くなる。
「かわいいわけないじゃない!」
「どうしてですか?ちょっといじっただけで、こんなにかわいくなるんだから、きちんと化粧して女の子らしい服着れば、もっときれいになるよ?」
瀧川君はそう言って、私の髪を弄ってくる。
「こうやって、髪を巻いて、ハーフアップにしたらすごく似合うと思う」
「そ、そお?」
髪巻いて、ハーフアップね、と心の中のメモ帳に一生懸命記録する。
さっきは何だったけ?オレンジのグロスに、シャイニーなアイシャドウだっけ?
ブツブツ一人呟いていると、瀧川君の指がそっと胸の中心を指す。
「それと、約束した通り、ブラ買いに行きましょうね?」
「ぶっ……」
何を言っているの、と私は水面に出た鯉のように口をパクパクさせる。