私の片想い事情 【完】
「みなみ、水分取る?喉かわいてね?」
「う、うん。喉がカラカラだわ」
ベッドサイドのテーブルに、ストロー付きのコップが用意されていて、隼人が私の口元に運んでくれた。
「これ、どーしたの?」
ストローを口に咥え、一口流し込む。常温の水はあまりおいしいとは言えなかったけど、からからの喉を潤してくれた。
「みなみの母さんが来ていて、必要なものを置いていってくれた」
「お母さん、来ていたの?」
「ああ、でもさっき帰った。CT検査の結果が異常ないならいいやって。相変わらずだな、お前の母さん」
「ひどい。どーせ隼人に会えたからそれで満足したのよ、あのイケメン好き」
「何だよ、それ」
クスクス笑いながら、コップを戻したその手は、そのまま私の髪を撫で、頬を撫でる。
ちゃんと布団かぶれよ、と首元まで布団をかけられ、隼人と知り合って6年、こんな扱いを受けたことのない私は、ひじょーに戸惑った。