私の片想い事情 【完】
「隼人はどうしたの?まだ寝てなかったの?」
「ああ、喉が渇いて。今から寝るところ」
そう言って冷蔵庫を開ける。
「あっ、ごめん。ボトル、こっちにある」
どーぞ、とボトルを渡せば、見下ろすように立っていた隼人に舌打ちされた。
「な、何?そんなことで怒んないでよ……」
ボトルを受け取った隼人はどこか焦れたような、怒ったような表情をしていて掴めない。
「お前さー、ここまでくるとおめでたいぞ?」
「???」
いきなりそんなことを言われても、訳がわからない。
何か、最近の隼人、こんなのばっかだな、と首をかしげていると、いきなり腕を引かれて、冷蔵庫に押し付けられた。
「は、隼人?」
「何?」
「ど、どーしたの?」
「どーしたの、じゃねぇよっ!」
隼人との顔の距離、わずか5センチ。
目の焦点もおかしくなりそうなこの至近距離に、私の身体は全身マグネットみたいに冷蔵庫に張り付いていた。