私の片想い事情 【完】

「は、隼人……お、お願い……」


つい喉をついて出てしまう願望に羞恥が沸き起こる。


隼人は分かっているくせに、私を無視する。まるでちゃんと言葉にしないとお預けだと言わんばかりに。


「んん……っ……早く……」

「早く何?」


また吐息が頂きをかすめる。


ずきずきとした甘い疼きが私の理性を奪っていく。


「舐め、て……」


口にした瞬間、下腹部からドクと蜜が溢れだすのがわかった。


「ふ……みなみ、相当のMだな……」


隼人の言っている意味は分からなかったけど、その意味を考える暇なんてなかった。


主張し続けてきたその頂を一気に口に含まれ、私の身体は電流が走ったように仰け反る。


隼人は、熟れた苺を味わうように、その実を口の中で転がす。


両方の実を、交互に舌で転がされ、吸われ、指でつままれ、とそれは永遠に続く。


与えられ続けるその快楽に、頭が沸騰しそうになる。


私の身体は、水際に上げられた魚のようにぴくんぴくん跳ねているだけ。


そして―――


待ち焦がれていたはずの愉悦を与えられているのに、身体の芯はもっと別の刺激を求める。




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