私の片想い事情 【完】

「ねぇ、あの、さ……」

「―――何?」

「お、お願いだから、それ……」


首筋に顔を埋め、気怠そうに聞いてくるこの男は、私が何故慌てているのか全く気付く様子がない。


「こ、これ、ぬ、抜いてくれない?」


恥ずかしさをこらえて、決死の覚悟で言うと、やっと理解した隼人は、ああ、と笑ったかと思うととんでもないことを言い出した。


「これか?余りにも気持ちよくて、終わった後、挿れたまま寝てしまった」


そして―――


「ごめん、みなみ。辛いかもしれないけど、しばらくこのままでいさせて」

「―――え?」

「すっげぇ気持ちいい……」


回された腕にぎゅっと力が入ったかと思うと、ぐっと腰を押し付けられた。


「ひゃぁ……は、やと……」

「やべぇ……我慢できねぇ」


ボソッと呟かれた言葉の意味を頭で理解するより、身体で理解する方が早かった。


腰をぐっと掴まれた瞬間、背後から急に突き上げられた。




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