私の片想い事情 【完】
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そして10分後……。
「信じられないっ!!」
私は、布団の上で真っ裸でくだばっている極上の男に枕を投げつける。
「みなみ、悪かったって……」
「何が悪かったよっ!私、初めてなのよっ!?それなのに、こんな……っ」
口にしようとして、さっきまでの痴態を思い出し、顔がカァと赤くなる。
「こんな、何?」
意地悪く笑う隼人に、再度枕を投げつけようとしたとき、その腕を取られ、抱き寄せられた。
「きゃ……っ」
「悪かったって」
耳元でボソっと囁かれ、身体から一気に力が抜ける。
「や……耳元で話さないで……」
「どーして?」
隼人は、わざと吐息を耳にかけながら、甘く囁く。
ああ、頭の芯がぼーとしてしまう。
腰に這わされた手がゆらりと背中に回り、宥めるように剥き出しの背骨を往復する。