私の片想い事情 【完】
「あ、あの、隼人?」
いやらしく這う手に、危険な何かを察知して、身じろぎして逃げる私。
そんな私の腰を捕まえて離さない隼人は、逃げるなよ、と耳元に息を吹きかけ、エロエロモードに再度突入する。
ひぃぃぃ……
色気ただ漏れの発情期の獣は恐ろしい。
いや、毒を隠した美しい食虫植物というか……
目線一つで、服従させる麻薬のような色香を放ち、恍惚とした声で私を支配する。
ま、またぁ?と焦るけど、身体は何故か喜んでいる。
たった一晩で、隼人の指と唇をいやと言うほど覚えさせられた私の身体は、簡単に反応する。
は、隼人くーん、私昨日まで処女だったんですけどー、という反論は、申し訳程度にかけられていたタオルケットをポイっと外されると同時に無視された。
熱を持つ吐息と共に、キスがまた深くなる。
胸に添えられた手が徐々に快楽のシグナルを送り出す。
「んふ……っ……」
甘ったるこいキスと不埒な指によって、頭の中はまたまたピンク色一色に変わり、意識は白濁とした夢の世界へと一気に放り込まれる。
訳の分からない展開に、朦朧としていると、急に、「みなみちゃーん」と呼ばれ、現実に引き戻された。
今の声は……と冷やりと汗が背中を伝った瞬間、いきなり襖がガラッと開けられた。