私の片想い事情 【完】
「おはよーございます……」
そーとドアを開けながら、恐る恐る中を確認する。
受付の西本さんしかいないことを確認し、ホッと安堵したのもつかの間、ドアが思いっきり開かれ、私はまるでコントのようにずっこけた。
「あら、死にかけた人間がのこのこと舞い戻ってきたわ」
腰をさすりながら涙目で上を見上げれば、女王様が腕を組んで立っていた。
「ひぇ……っ」
恐ろしいほど美しい微笑を称えた亜紀さんは、かなりお怒りモードのようで、私はその場にまるで土下座するような形で項垂れる。
「そ、その節は、ご、ご迷惑をおかけしました……」
「ほーんと、迷惑かけられたわ。みなみがいないせいで、私に雑用が回ってくるし、休みも取れない。挙句の果てには、隼人までみなみの看病をしないといけないからって早番でさっさと帰っていく始末」
ひぇっ……
隼人ったら、やけに早く帰ってくるかと思ったら、そんなこと……
冷や汗がたらたら流れる。
「それにしても、元気そうで良かったわ。やけに色艶がいいけど、その理由は聞いても良いのかしら?」
その氷の微笑、メデューサ再び!に私はピキーンと固まる。