英国喜劇リコレクション
そんな頃――
「で、俺の銃の腕はピカ一なわけよ」
「まぁ、素晴らしいですわ!」
「流石はエルヴィス様!」
エルヴィスはたった今出来た新たな特技の話を女性たちに披露していた。
「俺、オーダーメイドで銃を作ろうと思うんな」
「いいお考えですわ!」
賛同しかしない愚かな周囲。
彼らに言う必要はないが、細かく考えてある。
色まで決めて模様だって。
俺の趣味を捉えて、花を刻もう。
それから、力もないと寂しいな。
そうだ、銃弾を入れたらいい。
色はもちろん――お前の色だ。
ユノの、純白を。
なったからにはやってやろう。
守ってみせる。
他人には見えない彼らの世界を。
(さらば我らも、魔物として加護を)
人の世界よりよほど美しく気高い世界を――
――ユニコーンと、この銃弾でな。