理想の瞳を持つオトコ ~side·彩~
「リクエスト、おおきに」

チュッと、おでこに小さくキスされて、イッセイを見上げれば…

『リクエストなんかしてない』

と、否定する猶予を与えない瞳に射抜かれて…

ベッドに腰掛けていた躰が倒される。


私の顔の横には、イッセイの両肘が置かれ…

長くて綺麗な指が輪郭をなぞる。


軽く重なる唇は…

啄むたびに、角度と開く唇のサイズを変え…


少しずつ、少しずつ開かれていく唇が…

本当に私を食べてしまいそうなほど…

強く、強く、求めてきた。


どちらの舌先が、相手を誘って…

どちらの舌が、相手を求めているのか…

分からなくなるくらいに絡み合い…

唇の隙間から漏れる水音と…

甘く響くため息が交錯して…

快感を覚え立ての躰が…

イッセイを求めて、セツナさで潤んでくるのを感じる。


…ああ、ダメ。


全然、足りない。


もっと、もっと、触れ合っていたい。


唇だけじゃ、物足りないくて…

イッセイの胸元に添えた手に、ギュッと力がこもる。


「………いの」

驚いた様にイッセイの唇が離れ、ハッと我に帰る。


私、今…

思ってることが、口に出ちゃった?


…どうしよう。


はしたないって思ってる?


イッセイは、困惑する私の眉間に唇を寄せ…

「まだまだ、お預けや。
もっと、俺のコト欲しがってくれるまで」

ニヤリと妖しく笑い…

もう一度、軽く唇を重ねると、躰を離して…

それから、私を抱き起こした。
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