理想の瞳を持つオトコ ~side·彩~
シャワーを浴びて髪をセットし直し、メイクをして、パステルグリーンがベースの千鳥格子のワンピースに、白のボレロを合わせる。
お兄さんとの食事を意識して、少し清楚にまとめてみた。
荷物を纏めてイッセイの部屋へ向かい、インターホンを鳴らすと…
「おかえり」
笑顔のイッセイが、ドアを開けてくれる。
「可愛エエし似合てると思うけど、兄貴を意識してのコトやろ?
…ホンマに大丈夫なんか?」
申し訳なさそうに、私の顔を覗きこむイッセイに…
「うん。大丈夫」
と、ぎこちない笑顔を作りながら、
『何を起きてもいいように、メイクもウォータープルーフだし…』
という言葉は、飲み込んだ。
初めから、悪者キャラに仕立てちゃいけないもんね。
「兄貴とは、18時半に待ち合わせしたから…
もう少ししたら出よか」
腕時計に目を落としたイッセイに頷くと…
「ほな、時間まで…
たまにはチューでもしようか?」
なんて、言い出すから…
「そればっかりしてない?」
眉を寄せて、聞き返す。
「飽きた?
色々と工夫したつもりやったんだけど…
至らんでゴメンな」
シュンとした表情になる、イッセイに…
「飽きてない!
全然、飽きたりなんかしてないし…
むしろ、いつも…
『もっと』なんて思っちゃうくらいで…」
そこまで言って、ハッと気づいて赤面する私と…
吹き出して笑う、イッセイのタイミングは、同じで…
「そこまで言うて貰たなら、男として期待に応えんわけにはいかんなぁ…」
ニヤリと笑う、イッセイの腕に捕らえられ…
いとも簡単に、その胸に抱き寄せられた。