中指斬残、捌断ち儀
「いいか安静にしているんだぞ。風邪は大人しく寝るに限る」
寝そべる僕の隣で正座して言い聞かせる五十鈴さんは、真剣な顔をしていた。
「喉が渇いたら、水分を目一杯とれ。ほら、枕元に置いておくから。熱があって辛いかもしれないが、それはお前の中の病原菌――バイキンマンをアンパンマンが倒そうとして上がってしまう熱だから、いくら熱くなってもお腹出して寝るなよ」
どんな例えだ……
子供に分かりやすくしたつもりでも、余計に混乱を招く例えだろうに。
アンパンマンが中に?と思いつつも、五十鈴さんの真剣さにはツッコミを入れられず、僕はこくりと頷いた。
よし、と五十鈴さんが僕の額――額上の冷たいタオルに手を重ねた。