中指斬残、捌断ち儀


僕をないがしろにすることは、五十鈴さんの優しさまでも踏みにじることだった。


分かっていた、分かっているのに……きちんと分かっていないんだ、僕は。


だって、まだ僕は――


「っ……」


僕を大切に思えない。


僕は泣くことに関して『かわいそう』と慰めるではなく、『この程度で泣くな』と涙を引っ込めようとしていた。


恥ずかしいから、みっともないからでもない。


――許せないんだ。



泣くことはおろか、笑うことまで、僕は人並みらしいことをしちゃいけないと思ってきたから。


自身を呪い子と称したのは周りかもしれないけど、罪人と仕立てあげたのは僕だった。


呪物を嫌ったわけではなく、僕自身を呪った結果が、この人間らしくない皮を被った子供だ。


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