中指斬残、捌断ち儀


「ぎ、ぃいいいっ!」


“怖がった”。


殺されるよりも酷なことを一気に味わったようだ。あらゆる不吉を体験し、もう生きたくないと自ら舌を噛むような。


「天つ罪、国つ罪、許許太久(ここだく)の罪出でむ」


だから、死ねる(消える)ことができる道を照らされた際には歓喜した。


この世の恐怖から逃げられる。例え先にあるのが地獄でも、“地獄に目をつけられたこの世よりはましなんだ”。


「ぃ、ぎ、ひゃひゃひゃっ」


“胴体からぶら下がる首が、哄笑した拍子にぼとりと落ちた”。


残った胴体が腹から左右に別ちて、溶け出した。だらしなく流れる文字通りの体液を“地獄が踏みつける”。


「逝き場所を間違えたな、てめえらは」


死ぬなら死ね、と現世に在り続けたもういない奴らに独りごちた。どうせ誰にも届かないであろうと。


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