SWEET*AFTER7番外編~ヒーローは偽り彼氏~
「やべ…逃げてる途中だった。
じゃあね、マヤコ。今度こそ俺とキスしよう」


「させるか!!」



なんだか意味不明なことを口走り、男は妖艶な笑みを浮かべつつ猫のように軽やかに走り去って行った。


その男を顔をしかめて見送った増村くんは、そのまま俺に顔を向ける。


──あ、ヤバいか?



「澤村さん…!!」


「まーまーまー」



今度は彼の肩を抱いて、彼女に聞こえないように耳打ちする。



「彼女可愛いな。あんな真っ赤になっちゃって…熟れたイチゴみたいだ」


「は……?」


「今日は練乳プレイでもしたらどう?
食べたら美味いぞ、きっと」


「………。」


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