お隣さん。

「いつも歩くんですか?

東からって結構遠いですよね?」

身長はわたしよりも高いのに上目遣いに見えるのは私だけかな?

「うん。でもたまに自転車だったりもするよ。

その日の気分かな…」

へぇ~と言いながら少しだけ前を歩く内田くん。

そのあとは好きなアーティストの話でかなり盛り上がった。

「去年の夏くらいのドラマのエンディングだった曲よくないですか?」

「あぁあの曲わたしも好きだよ。

2番目のサビのほうがわたし的に好きかな」

「俺もそう思いました!!」

…こんなに俺が似合わない男の子っているのか?

なんて考えながら歩いていたら急に隣にいた内田くんが消えた。

人通りの少ない道に1人取り残されたわたしはキョロキョロ辺りを見回した。
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