推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】


難解に考えすぎる大人の悪癖と死角を突いた単純な推理を披露したことで、自分――桜庭匠という人物を、やっと認めてくれたからかもしれない。


いつしかテレビも消され、静まり返った広間。


誰かの息を吸い吐く様子や衣擦れの音が際立ち、開けた窓の外では葉が静かに鳴る。


これから描き出す真相に期待して、拍手をする観客のようだ。


「お姉ちゃんが言ってた言葉がヒントだったんだよ」


カップを手に取る匠。



核心に迫る推理は、ラテを飲みながら始まった。

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