推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】


「謎が多くて。さすが、ひと晩かけて推理する時間が設けられてるだけはありますよ」


「そんなにですか~!」


「そんなになのよ~!」


盛り上がるふたりとは対照的に、匠は仏頂面だった。


ひと晩かけて推理するほどの謎なら、姫子の迷宮問題だって負けてはいないのに。


参加できなかった悔しさやら、迷宮問題を突き返された悲しさやら、あらゆることが複雑に混ざって、心に妙な苦みが広がる。


不貞腐れた匠は、布団を頭からかぶった。

< 64 / 258 >

この作品をシェア

pagetop