推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】


「持ってきて欲しいものはあるんですけど……そうじゃなくて……その……」


「なんです?」


「もし他殺だとしたら……えっと……犯人がこの中にいるかもしれないん……ですよね?」


犯人という単語に反応して、匠はゆらゆらと視線を香苗に向けた。


彼女は、しきりに手の匂いをかぎながら、両手でこするような仕草をして落ち着かない様子だった。


「何がおっしゃりたいんです?もしかして、ぼくが犯人で現場に証拠が残ってるから消しに行こうとしてる……とか?」

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