未来へ
「あの、なんだかすいませんでした。」

だんだん悪い人ではないような気がしてきている自分がいた。

「新しく入れ直したから飲めよ。」

ローテーブルにはさっき転がった湯飲みが置かれている。

私は今度はこぼさないようにと気をつけながら温かいココアに口をつけた。

「悪かったな。火傷までさせて。」

「いえ、こっちこそ迷惑かけてすいませんでした。」

なんだか調子が狂う。
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