未来へ
「私なんか家にあげて彼女さんは怒ったりしませんか?」

「彼女ねぇ・・・・。」

先輩は迷惑そうにつぶやく。

「オレ、別に彼女なんていらないんだけど、勝手に寄ってくるからつきあってるだけ。それに、誰もオレが一人暮らししてること知らないし、このアパートも教えてない。」

「なんで好きでもない人とつきあうんですか?」

「めんどうなんだよ。断るの。だいたいしばらくつきあうと向こうから別れようって言われる。そしたらこっちは何もしなくてもいいだろ。」

「ふーん。それってつきあってるんですかねぇ?」

「さあな?別にオレはどうでもいい。女に求めることも特にないしな。」

「先輩って寂しがり屋なんですね。」

「ただのめんどくさがりだよ。」
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