★ 理想のコイビト ★
イケメン…いや、好みの顔じゃなかったらマジどうしよう…。



それでフラれでもしたら…



俺、立ち直れない。



「まっ、とりあえずデート楽しんで来いよ。」



「………」



若干顔色の悪い俺の肩をポンッと叩いた恭一は、そろそろ午後の授業始まるぞ、と俺の首根っこを掴むと、ズルズルと引き摺るように階段を下りた。



「俺…俺…あぁ!!」



「はいはい。」



そして、両手で顔を覆いながら項垂れる俺を適当にあしらいながらスタスタと廊下を歩くと、顔を引きつらせながらたまに振り返る奴らを無視し、しれっとした顔で教室へと向かった…。




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