女の隙間、男の作為
歓迎会の翌朝。(というより土曜の昼下がりだ)
あたしの部屋には居るはずのない男がいてしかも上半身裸ときたのだから、あたしがパニックに陥ったのも当然だといえるだろう。
「あぁ、起きた?
二日酔いしんどくない?」
“マイコ”
上半身裸の男と最後の一撃であたしは比喩でもなく文字通り意識が遠退くのがわかった。
二日酔いの症状なんて0.3秒で宇宙の遥か彼方だ。
なんで。なんで。
「なんであんたが此処にいてしかもさらっと下の名前で呼んでるのか懇切丁寧に説明しろーーーー!」
築10年のワンルームマンションに自分の怒声が響く。
そして同時に不愉快な笑い声も。
「もしかしてやらしいこと想像してる?」
“俺はセックスするときはちゃんと相手の女の子の服は脱がせるよ。
マイコのその格好はもちろん扇情的だけどね”
言われてはじめて自分がシャツを着ていて、でもスカートとストッキングは脱げている状態ということに気づいた。
確かに男女が事を為したにしては中途半端な状況だし即座にチェックしたゴミ箱にもその痕跡はなかった。
「そこでボタンを留めるより先にゴミ箱チェックする辺りがマイコらしいよね」
「待って。あんたとヤってないのは理解したけど、なんでこの部屋にいてさっきからマイコって連呼してるのか今すぐ説明してください」