シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
 
僕はどうしても結婚したくない。

芹霞を"愛人"なんて影の存在にはしたくない。


どうしても芹霞を好きでいたい。

芹霞と共に生きていたい。

堂々と芹霞を横に立たせたい。



どうすればいい?


僕はどうしたらいい?


ああ…――

出る答えは1つだけ。


僕は――

諦めたくない。



ごめん、櫂。


どうしても僕、諦めたくないんだ。

譲れないんだ。


このままだと…全てが破滅する。


全てが水の泡だ。


僕の想いも…何もかもが。




だから――



「お出かけしようか、芹霞」



2日。


やってやる。



僕にとっての"切り札"を決行してやる。


たった一度しか使えない僕の"切り札"。


大事に大事にとってきた僕…。

時期を見計らい、万全な態勢を整えててから、臨みたかった。


芹霞と1日…仮初の恋人として過ごせる特権。


強制的に芹霞を、恋人として意識させられるチャンス。

"約束の地(カナン)"で、僕が懇願してやっとやっととりつけることが出来た僕だけの権利。


それはあの時、確かに…いい方向に進んでいたんだ。


だから僕は。


時間を巻き戻すために。

"お試し"で終わらせないように。


芹霞を振り向かせたい、ただそれだけの為に。


安易に使わないできたんだ。
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