シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
「ひゃっほう!!!! 行くよ、師匠!!!
いつでも準備OKッッ!!!」
カタカタカタ…。
由香ちゃんの声が響き渡った。
"ダメ…"
僕の中に溢れた愛が、さざめくように震えた。
"チガウ…"
「よし、電力回復!!!
予備電力、全解放…」
"ソレハギタイ…"
ギタイ…。
擬態…?
「スイッチ…オ「由香ちゃん、ストップ!!!」
しかし僕の声と、由香ちゃんの人差し指がEnterキーを押すのが同時で。
「お、押しちゃった…」
ぶるぶると震えだした由香ちゃんの人差し指。
「由香ちゃんキャンセル!!! 速攻退避!!!」
「ひゃいッッッ!!! 了解れすッッ!!!」
カタカタカタ…。
擬態って…何だ?
「師匠…無理です、アクセス拒否されましたッッッ!!!」
僕は目を瞑ってコード変換を行う。
キーボードを使わず即座に強制的にプログラムを作る為には、僕の…愛に満ちた力に頼るしかない。
バングルにキスを送り、コード変換をなす。
0と1が僕の意思に沿って、イメージ上で強固な防御壁を作る。
雪崩のように押し寄せる、新たなる電気の力への防御壁(ファイヤーウォール)。
そして押し出す入り口を見つけた僕は、そこにも防御壁を投下した。