シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
は……い?
聞き間違えたのかな。
「皆をせりかちゃんが殺した。
このせりかちゃんは…偽者」
旭くんの顔が冷ややかで。
「お前が…僕達に変な幻覚を見せていた犯人だな?」
2人はあたしに詰め寄ってきて。
「な、何!!?
違うよ、あたしは本物の・・・」
「もう…聞き飽きたよ、それ。
それを信じて…こんな目に合わされたんじゃないか」
司狼の身体には酷い切り傷。
よく見れば、旭くんもそうで。
あたしに向けられるのは――
凄まじい殺気。
危機感に…鳥肌が立つ。
「皆の仇をとる!!!」
司狼があたしに剣を向ける。
隣に旭くんが双月牙を構える。
尻餅をついて動けないあたしに、刃の銀色が煌いた。
思ってもみなかった窮地の様相に、焦るあたしは慌てて叫ぶ。
「今までのが偽者で、あたしは本物よ!!!
信じてッッ!!!?」
その時、あたしの指が…肩から落ちて地面に転がっていたらしいバックの、冷ややかで硬い何かに触れて。
鏡…。
そうだ鏡がある!!!
鏡の光を2人に当てれば!!!
そう思って手にしたけれど…
焦るせいなのか、光は出てこなかったんだ。