シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
隣接するのはスタジオみたいだ。
貸衣装をしているらしく、壁には子供から大人まで…色々なポスターが貼られている。
中には有名な芸能人がモデルをしているポスターもあり、そこそこ有名なお店なんだろう。あたしはよく判らないけれど。
玲くんはちらちらとそちらに視線を送っている。
玲くんがモデルの相手をして、きれいなお姉さんと2ショットでポスターなどお店に貼ってもらえれば、それだけでかなりの集客を見込めるに違いない。
その玲くんは――
「よし、何処にも青色はない…。だけど油断は禁物だな」
それところの心境ではないらしい。
「で、お願い事なんですが…」
店長さんは単刀直入に切り出した。
「『流行とびつき隊』って…ご存じですか?」
それは確か…
「全国の人気の場所を生中継するっていう…テレビ番組の!!?」
それによって、あたしはティアラ姫と出会えたんだ。
それ以来、ティアラ姫みたいな情報がないか欠かさずチェックしている。
今の所、ティアラ姫に勝る"かわいいモノ"で、あたしの記憶に残っているものはない。
「そう人気のあれが…実は、もう少ししたら、うちに生中継に来るんです」
ほうほう…。
あたしはぱくぱくケーキを食べながら耳を傾ける。
「うち…もっと、販売を伸していきたいので、その番組を有効活用したいんです」
ふむふむ…。
ぱくぱく、ぱくぱく…。
「で、うちの服を着て、テレビに映って貰えないでしょうか」
玲くんに、サクラになれということか。
玲くんは、お客連れてくるからなあ。
玲くんはどう答えるんだろう。
最近は"氷の次期当主"として、テレビ慣れはしているはずだけれど。
これで芸能界デビューとかしちゃったりして。