シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
――お前が蘇生したことに、意味を持たせろ。
やりもせずに、不可能だと喚くのはただの臆病者の言い訳。
もがきもせず、足掻きもせず。
傷つくことを恐れて、ただびくびく怯えて。
例えば8年前の俺のように、
怯懦に震えているだけならば。
"奇跡"は起らないだろう。
奇跡を起こすのは魔法使いではない。
例え、自然の理を無視する奇跡的な魔法をかけてくれたとしても、それを現実に出来るかどうかは、自分次第なんだ。
魔法は、変化の契機にしかすぎない。
魔法をかけられ着飾ったシンデレラが、舞踏会に行かねば…ただの自己満足に終わった一時の夢。
継母達にいびられる現実は変わらない。
シンデレラが成り上がれたのは、彼女が意思を持って行動したからだ。
だからこそ、奇跡は起った。
"意思"は力。
奇跡とは魔法に惹起されるものではなく、
人間の意思によって生じるもの。
奇跡が起れば、現実が変わる。
運命も変わる。
だからこそ、運命は人の意思で変えられるものなんだ。
それだけ人間というモノは凄いモノで。
ああ、そんな人間が…
蛆や蚕や蝶などという人外の存在に、凌駕されるはずないじゃないか。
必ず突破口はあるはずで。