シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
白濁した蛆。
黄濁した蚕。
音と映像が混濁したスクリーン。
宙に飛ぶのは、蛆を吐く人型の頭。
真紅色の飛沫が色を塗り替える。
延々と繰り返される瘴気の再生劇。
かつて。
此の地は、様々な罪と穢れが蔓延していた。
意思故に"生"の奇跡を勝ち取った者達を、穢れて滅ぶのは免れぬ運命だとは嘲笑えない。
もがいて足掻いて。
そして此の地で生きることを選択した奴らを見捨ててはおけない。
――瘴気が大量発生しすぎだ。このままだと増殖の速度が早まり、武器の祓いが追いつかない。だから大規模な浄化の布陣術を執り行う。
――まずは蛆に塗れすぎた此の地を清めねばならない。蓮、鏡の力で浄化しろ。俺の術はそれが終えてからだ。
――それまでは、武器で瘴気を斬る。少しでも多く。
視界では、久遠の鎌が縦横自在に動いている。
それはまるで久遠の気質のように、自由気儘に…伸びやかに激しく。
恐れることなく、怯むことなく…
ああ、久遠もまた、闘い続けてきた男だ。
奏でられる戦いの節奏(リズム)。
互いの音色を感じ取り…
「何じろじろ見てるんだよ!! お前外見だけではなく、中身まで狂ったのかよ!!? オレは相手しないからな!!!」
………。
相手の音色に合わせて、更なる律動を…
「出しゃばるな!!! 目立つ動きは正体がばれる危険性があることくらい判らないのか!!! 人のことより自分のことをやれ!!!」
………。
自らの音色を…
「たかが剣を扱えたくらいでいい気になるな!!! それくらい誰でも出来る!!」
………。
ぶちっ。
お前は――
「何だよ、いいたいことがあるなら口で言えよ!!!
――言えるモノなら」
口喧しい母親(オカン)か!!!