シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
私はぼんやりしたまま、
太股から覗く…私の痣を眺めた。
同じだ。
同じ…
血色の薔薇の痣(ブラッディーローズ)。
芹霞さん…。
思い出したのは芹霞さんの首。
彼女にも同じ痣があった。
私と――
僕と――…
同じ痣…。
ああ、あの赤色が。
僕の心を赤く染める。
押さえ込んでいた無彩色の想いを、
燃えるような赤に彩る。
嫋やかに首筋に咲いたあの薔薇の華を…
僕が…散らすことが出来たのなら…。
会いたい。
会って触れたい。
蹂躙したい。
「ああああ!!!」
彼女が欲しい。
…そう思った。