白緑蝶"vacances【続2】
「こんなところまで来ちゃった
 けど、ゆらに何だか悪いなぁ
 
 お留守番させて、置いてけぼ
 りだなんて、かわいそうな事
 しちゃったな~」

ソラから逸らす、私の視線。

そんな私の頬に翳した手をソラ
はゆっくりと唇へとずらし指先
で触れる。

「ゆらも、許してくれるさ
  
 おまえが笑って

 俺が幸せなら・・・」

貴方は、究極の微笑みを私にく
れる。

「そうだね

 ソラ、幸せ?」

「ああ

 おまえは幸せ?」

「うん」

見つめ合う、二人・・・

貴方の甘い瞳に捕らえられた私
は、貴方から視線を逸らすこと
ができない。

肉食動物に狙われた、小動物。
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