白緑蝶"vacances【続2】
テオさんの心遣いのおかげで
私達は今、楽園にいる。

フロントでは、さすがに
ドキドキハラハラしたけれど
ドレスアップした私達の姿に
ホテル側もにっこり。

その場所にすぐに溶け込めた

そう、ここはビバリーヒルズ
にある最高級ホテル。

「ソラ、ねえ

 ここって知ってる?
 
 このホテルはね・・・」

「Pretty Woman?」

「なんだぁ
 ソラも知ってるんだぁ」

「ソラもって、おまえ
 まさかカツキと・・・?」

「誘われたけど、ちゃんと
 お断りしたよ」

「誘われてんなよ」

贅沢な一室に、二人きり
見つめ合う。

貴方の右手が私の左頬に
触れた。
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