白緑蝶"vacances【続2】
「何処か行きたいとこあるか?

 って、場所言われても
 わかんねえけど
 
 まあ、言ってみてよ」

「えっ?」

「マスミ、急に何?
 
 モモがビックリしてる
 じゃない?」

そう、真澄が掴んだのはひわ
ではなく、百枝の腕だった。

「フーーー」

一瞬、ドキッとした空から漏れ
る息は、煙混じり。

「ねえ、マスミ、聞いてる?」

「ああ、そうだな

 最初から言い直すわ
 
 この俺とデートしないか?

 ソラに、ヤマトの事は任せて
 あるから少し息抜きすれば?

 まあ、余計なお世話だと思う 
 なら断ってくれて構わない

 振られるのは慣れてる」

「断る訳ない・・・」

百枝の思ったよりも強いその声
に私は驚き、そして気づいた。
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