白緑蝶"vacances【続2】
「おまえ等
 ハモってんじゃねえよ」

ソラの言葉に、私は笑みが
溢れた。

「フフッ

 そうだ、テオさん

 アクセサリーの件
 カツキさんに、よろしく
 伝えておいてね」

もう、香月さんとは会うこと
はないだろう。

もちろん、タマラさんにも・・・

そう思うと、ホッとしてる私と
その後の二人のこと、香月さん
のことが気になる私がいた。

「うん、任せて

 ヒワ、ごめんね
 
 楽しいはずの休暇がタマラ
 のせいで君に辛い想いを
 させて・・・」

「もう、いいよ
 何も無かったわけだし・・・

 忘れちゃったぁ」

私はテオさんに、ニッコリと
微笑んでみせた。

正直、彼女がついた嘘を
私は許すことはできない。

何も無かったとしても、ソラと
一夜を過ごした彼女の行動を
私は許せない。

だけど、あの時、傷ついた私に
付き合ってくれた香月さんの事
を思うと彼が愛するタマラさん
を許せるような・・・
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