白緑蝶"vacances【続2】
「何なんだ、全く?」

「ソラ
 
 本当に君は、そのルージュに
 思い当たる事ないんだね?」

「ああ

 ここへ来る前、俺は
 眠っていた」

そう、貴方は眠っていた・・・

「そっか・・・

 あっ、これってきっと
 いつものタカシのジョーク
 じゃねえの?

 あいつ、こういう事するの
 好きじゃん」

湊さんの言葉にソラは頷く。

「かもしれない

 だったら、タカシのやつ

 タダじゃおかない」

ソラは、ひわがスタスタと歩く
後ろ姿を見つめてる。 

その時、テオさんを呼ぶ声が
聞こえた。

「テオ君、やっぱり
 テオ君じゃないか

 あ~、よかったぁ
 君も来てたんだね

 ほんと助かったよ
 
 彼女と、はぐれてしまって
 英語が話せない私は
 どうなることかと思ったよ」
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