白緑蝶"vacances【続2】
Vacances*Five

恋愛模様

こうして、行き場のない私は今
タクシーに乗車して姉、すずの
元へと向う。

私の隣には、真澄だけがいる。

「気分どうだ
 
 おちついたか?」

「うん

 ねえ、マスミ
 聞いてもいいかな?
 
 モモと何があったの?」

真澄は、ため息をついた後
言葉を選びながら話し出す。


LA.サンタモニカ・・・

百枝の後を追い、別荘を飛び出
した真澄は、男性が待っている
と言った場所で、案の定、一人
きりで男性が来ることを待って
いる、百枝の姿をみつけた。

こんな、朝早くに居る訳がない

「モ(モちゃん)・・・」

真澄の瞳に映るのは、その場所
に現れた青年に直立不動のまま
抱きしめられて、驚いて呆然と
している百枝の姿だった。

「きてくれて

 ぼく?うれしい」

「話って何ですか?」
< 279 / 471 >

この作品をシェア

pagetop