白緑蝶"vacances【続2】
「それは、出版してからの
 お楽しみ・・・
 
 そうだ、ちょっと
 鍵谷さんちのエピソード
 使わせてもらうかも

 いいかな?」

「いいけど、面白くないよ

 ねえ、ソラ?」

「ああ、でも面白く書くのが
 小説家の腕なんじゃねえ」

ソラの言葉に、咲は俄然
やる気が出たみたい。

「ソラさんには敵わないなぁ
 
 楽しみにしてて下さい
 
 うまく描いてみせますから」

「悪いけど、俺、文章は苦手」

笑い合う声が徐々に減ってゆく

そう、みんな、それぞれの帰る
場所へと戻って行く。

「じゃあ、またな」

「ソラ、おまえは曲作り
 
 ガンバッ
 
 この後、寝てんなよ」

「バカッ、タカシ
 
 それは今言うなって」
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