白緑蝶"vacances【続2】
強引な女性陣に無理やり連れて
行かされそうになる崇は、航に
助けを求めた。

「全く、何やってんだよ」

その時、一台の車が空の前に停
車し、中から運転手らしき貫禄
のいい男性が出てきた。

彼は、ソラの腕を掴みその場に
立たせ、後部座席のドアを開き
ソラを簡単に車に乗せた。

「タカシ
 車、来たみたいだぜ」

「ああ

 ワタル、この手離して」

航は、困っている崇に近づく。

「あれっ、タカシさん
 何してんの?」

お店から出て来た真澄は両腕に
女を侍らせている崇の姿に驚い
ている。

「いいところに、マスミ
 これ、何とかしてよ

 あっ、そっか

 please don't touch me」

崇がそう言うと女性陣はパッと
手を解き、つまらない顔をして
店内へと戻って行った。
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