ショコラ~愛することが出来ない女~


「反論ある?」


尚も追い詰めて見る。
これで反論出来ないような男なら最初っから無理よ。


「……いいえ。確かにそうですね。
分かりました。それまで待っててくれます?」

「そんなの知らないわ。
大体、あなた若いんだから、こんなおばさん捕まえようとしないで、もっと若い子捕まえなさい」


言いたくないが、若者の未来の為にはこう言うしかあるまい。

だって15歳も年上ってどうなの。
自分の娘との方が年齢差ないのよ?



「康子さんは、おばさんじゃないじゃないですか」


余裕気に笑われて、嬉しいけど不思議に思う。


「そんな事無いわ。あなた一体私をいくつだと思ってるのよ。もう47よ。
あなたより15歳も年上。女になんか見えないでしょ」

「見えますよ。凄く」

「お世辞はいいわよ」


体の前で布団を抑えていた手を掴まれる。
少しずり下がり胸元が見える。

でも、庄司くんの視線はそこでは無く私の瞳を見ていた。

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