ショコラ~愛することが出来ない女~
舞ちゃんに体にあった痣。それを考えれば隔離も必要な気はするけど。
でも彼女本人は母親の所にいたいって言った。
それは、普段の母親が愛情深いことを示しているんじゃないのかしら。
考え込んでいると、庄司くんの視線を感じた。
彼は私に近寄ると大きな手で頬を包む。
「……それよりさ、康子さんの娘さんに会いたいな」
「詩子に? でも」
「早く挨拶がしたいんだ。今度の休みとかどう?」
「でも」
舞ちゃんの件で忙しいんじゃないの?
そう思いつつも、コメント画面もちらつく。
【返して】
返して欲しいのは何? 娘さん、それとも庄司くん?
「……分かったわ。そうね。来週のお盆休みの頃にでもどう?」
「いいね。店は俺が予約するよ。娘さんの都合が分かったら教えて」
「ええ」
そのまま、なし崩し的に唇を塞がれる。
色々なことが頭をちらつくけれど、久しぶりの抱擁は嬉しい。
懸念事項はすべて投げ出して、結局昼からなのに欲望に従うことにした。