ショコラ~愛することが出来ない女~
「どうしよっか」
そう口には出してみたけど、心の中は決まってた。
一人でも産む。
シングルマザーをやれる根性くらいある。
産まないという選択肢は私にはなかった。
だた、恐れていたこともある。
まだ若い彼にとってお荷物になるのも、
これがきっかけで別れ話になるのも、怖かった。
だからあの時、隆二くんが顔を赤くして涙目で喜んでくれて、どれほど安心しただろう。
「結婚しよう、康子さん。俺たちには何もないけど、この子がいる!」
後先を考えてないセリフ。
盛り上がっていた私たちにはお似合いだったかもしれない。