ショコラ~愛することが出来ない女~
とはいえ、私はそんなに夢見がちでもない。
頭の片隅では現実をちゃんと計算してた。
隆二くんは仕事が安定してない。
貯金だってそんなにないだろう。
暮らしは楽じゃない。
多分、シングルマザーをやるより大変。
私が家庭を支えていくくらいの心構えで居ないと。
やれる?
やれない?
こういう選択肢を自分で自分に突きつけると、負けず嫌いの心が奮闘してくれる。
やれない訳がない。
私はもう母親で、この子を守る義務があるし。
何より、一番愛してる人と結婚するんだから。
私たちは結婚の意思を固め、すぐその為に動きだした。
互いの両親は苦い顔をしたけれど、結局は赤ん坊の存在があるから、納得せざるを得ないのだろう。
私はこっそりお腹を撫でて、心の中で呟いてた。
アンタ、生まれる前から役に立ってるじゃない、って。