ショコラ~愛することが出来ない女~

「ここに誤字があるわ。でもそれ以外はいいかな。
こっちにコンビニスイーツの記事があるの。これにつなげたいから、ここに一言『仕事終わりのご褒美に、低価格スイーツなんかもいいかも』って文句も入れといて」

「はい!」


もう直しも7回目だから。ちょっと泣きそうになってる。
でも返事がいい。

長井ちゃんは時間がかかっても伸びるかも知れないわ。


「ちょっとトイレ行ってくるから」


珈琲ものみすぎでお腹がタポタポ。
腹痛になりそう。

 廊下を突き進んでトイレまで向かう。
一応終業時間が終わっているので、慌ただしい感じはない。

どっかの雑誌で締め切り間際だったりすると、皆残業してたりするから、まあ時間はそんなに関係ないけど。


「……でね。私、降格するかも知れない」

「マジ?」

「社長が、桂木さんを入れるって言ってた」


トイレの扉に手をかけたところで、そんな声が中から聞こえてきた。

桂木さんって、私のことよね?

< 41 / 292 >

この作品をシェア

pagetop