ショコラ~愛することが出来ない女~
「ここに誤字があるわ。でもそれ以外はいいかな。
こっちにコンビニスイーツの記事があるの。これにつなげたいから、ここに一言『仕事終わりのご褒美に、低価格スイーツなんかもいいかも』って文句も入れといて」
「はい!」
もう直しも7回目だから。ちょっと泣きそうになってる。
でも返事がいい。
長井ちゃんは時間がかかっても伸びるかも知れないわ。
「ちょっとトイレ行ってくるから」
珈琲ものみすぎでお腹がタポタポ。
腹痛になりそう。
廊下を突き進んでトイレまで向かう。
一応終業時間が終わっているので、慌ただしい感じはない。
どっかの雑誌で締め切り間際だったりすると、皆残業してたりするから、まあ時間はそんなに関係ないけど。
「……でね。私、降格するかも知れない」
「マジ?」
「社長が、桂木さんを入れるって言ってた」
トイレの扉に手をかけたところで、そんな声が中から聞こえてきた。
桂木さんって、私のことよね?