ショコラ~愛することが出来ない女~
「確かにね。どんなに可愛い恰好でも似合わなきゃ意味がない」
「でしょ? 後は着まわしかな。
ぶっちゃけそんなに沢山服は買えないもん。
仕事の時とプライベートと使いまわせれば最高とか思う」
「オンオフでの使い方……ね」
メモをとりながら歩いているうちに、店についた。
少し待たされたもののすぐに席は空き、顔なじみのウェイターさんにワインを一杯サービスしてもらう。
ああ顔が広いって得。
「おいしい」
「詩子も飲めるようになったのね」
「うん。でもあんまり家じゃ飲まないかも。父さんが飲まないもんね」
「ああ。あの人は飲めるんだけどね。舌が鈍るのが嫌なんですって」
「へぇ」
「こだわり派よね」
「あーそうだね。そうかも」
フォークとナイフを上手に使い、詩子がステーキを口に入れていく。
外見は私に似てるけど、仕草は一緒にいる人に似るもんだ。
ナイフの操り方が隆二くんにそっくり。