ショコラ~愛することが出来ない女~
「母さんも食べたい? あたし今度持ってきてあげようか」
「んー……。いいわ。隆二くんのケーキは食べない」
「そう」
詩子が困ったような顔をした。
ごめんね、八つ当たりね。
でもクリスマスケーキは食べたくない。
これの為に私は放っておかれたのかと思うと、悔しくて堪らなくなるから。
「ケーキの話はいいや。ね、詩子。私今度ファッション誌やるのよ?」
「へー。凄いね」
「しかも20代。だから意見を聞かせてちょうだい?
詩子だったらどんな内容の事が知りたい?」
「えーそうだなぁ。
自分に合うのがどんなのか知りたいかな。
モデルさんに似合っても、あたしに似合うかなんて分かんないでしょ?
後は動きやすいかどうかよね。あたし、どんなに可愛い恰好でも動きにくいとそれだけでダメ」
「なるほど」
詩子ははっきりものを言うから参考になる。