ショコラ~愛することが出来ない女~


「母さんも食べたい? あたし今度持ってきてあげようか」

「んー……。いいわ。隆二くんのケーキは食べない」

「そう」


詩子が困ったような顔をした。

ごめんね、八つ当たりね。
でもクリスマスケーキは食べたくない。

これの為に私は放っておかれたのかと思うと、悔しくて堪らなくなるから。


「ケーキの話はいいや。ね、詩子。私今度ファッション誌やるのよ?」

「へー。凄いね」

「しかも20代。だから意見を聞かせてちょうだい? 
詩子だったらどんな内容の事が知りたい?」

「えーそうだなぁ。
自分に合うのがどんなのか知りたいかな。
モデルさんに似合っても、あたしに似合うかなんて分かんないでしょ?

後は動きやすいかどうかよね。あたし、どんなに可愛い恰好でも動きにくいとそれだけでダメ」

「なるほど」


詩子ははっきりものを言うから参考になる。
< 66 / 292 >

この作品をシェア

pagetop