〜☆恋愛学園物語☆〜(学園編)
ゆうや君が自転車に立ち上がり、私もゆうや君の
見よう見真似をし、
自転車の上に立つ。

身体の重心を前に倒すと
息がぴったり揃い
何とかゆうや君と、山道を登りきった。

山が終わると、
次は川…、
川に細い木があり橋を渡ればいいみたい。

ゆうや君とゆっくり木の上を進み、
少し足が痛くなって来た。
「後少し…だから頑張って」

ゆうや君が応援してくれたおかげか、何とか渡りきった。

「自転車でのコ‐スクリアしました…次は自転車から降りて、次のダンジョンに移動してください」 「次の…って」

壁は、全く開かない。

画面に現われたのは
洞窟の中…。
周りの風景が洞窟に変わり私達は、洞窟の中を歩く…。

ゆうや君が手を掴み、
一緒にダンジョンを歩く。
さっき迄自分から、
手を繋いでくれなかったのに。

「洞窟の中に湖って」

目の前に、湖が表れ進と湖の中に入るのと同じように足元が冷たく感じた。

「何これ…何かシュミレ‐ションの時と同じみたい」
不安な気持ちになるのとは逆にゆうや君は少し
楽しんで居るみたい。

「大丈夫?顔が恐がっているみたいだけど…」

ゆうや君が心配して、
声を掛けて来た。

「がぁ…!!」

目の前に緑色の竜が現れ
炎を吐き出すと、
部屋が暑く感じた。

「ここ迄再現しなくても…」

びっびっ…プチンっとモニターが消え
急に周りから声が聞こえる。

「かっ火事だっ!!」

「イヤッ…誰か助けて」 「これも何か…のアトラクション?」

シュ〜っと、
少し焦げ臭いにおいが
壁から入って来た。

「ごほんごほん…何かっ少し焦げ臭いよねっ…」

ゆうや君が壁を触ると。

「あちっ…菜月さん
これって…」

私達は、この建物内の何処かから火事が起きた気がした。

「カムイ!」

ゆうや君の聖霊が、
ゆうや君の傍に行き
剣に変身。

壁に向かって、剣を振りかざす。

「はぁあああっ!!」

“カキンッ!”

剣で壁に穴を作り、
そこから出る。

「菜月さん…」

手をゆうや君が差出し、
私はゆうや君と、建物から出ようとした。

しかし…。

「兄ちゃぁ…」

建物の何処かから、
子供の声がした。
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