〜☆恋愛学園物語☆〜(学園編)

ダイキ君の恋

その頃、学園の中では
次々に異変が
起き始めていた。

私の知らない所で……。

学園の生徒の何人かが、
消えて居なくと言う。

悪夢のような出来事は、
ダイキ君をさらに
追い込む事なんて、
誰も予測しては居なかった。

「何なんだよっこの学校は……!」

「私怖いわっ」
「次は誰が消えるんだろう」
混乱していく学園をヨソにある者は、その様子を
画面を通し笑っていた。

私は、
そんな事とは知らず
壁に消えたショウゴ君を
きにかける。

「ショウゴ君!!」

ショウゴ君と、
再会出来た瞬間目の前から姿を確認さえ出来ない。

私は、ニ‐ナに中の様子を見るように伝えた。

「本当に世話がやける!
帰ったら……ちゃんと
おいしいもの食べさせてよっ!」

『ニ‐ナの“生意気度”が
ここ最近かなり強くなって来た感じが……』

私は、うんうんって
首を上下にし、ニ‐ナは
壁の中にス‐っと自ら入って行った。

私はこんな時に何も出来ない事に、
悲しみが襲って来た。

「恋愛する為に学園に入ったはずなのに、
危険と隣り合わせ
毎日が、平凡に慣れすぎて居たのかなっ」

独り言をつぶやいても、
そこには誰も居ない。
ニ‐ナが壁の中に入った瞬間なぜか、壁から声が聞こえてきた。

「ダイキ…」

聞いた事のある声…。

私は壁に右耳を付け中の声に耳をすませた。

「……カリン!?なのかっ?どうして」

その名前に一瞬私の中で
凍り付いた、
まだ生きていたのかっ
中の様子が解らず、
声だけでは姿を確認出来ない。

何が起きて居るのか状況も……。

「カリン生きていたのかっ!?」

「ダイキ……まさか私をかばうなんて、
思ってもみなかったわっ
あなたの知ってるカリンは死んだ、
けれども私の命は助かった。ふふっ、

どういう意味かわからない顔をしているわねっ」

「うっ…」

「柔らかい唇…
あなたはカリンとの恋愛を望むのであれば、
私が代わりになってあげてもいいのよっ」

“ドン”

何かを突き飛ばす様な音が聞こえて来た。

「ふっそう……いいわっ
身体で痛い目合いたいのねっ……あなたは永久に外には出られない、
永久にねっ」

「うぁあああ―」

大きな悲鳴を上げ、その後何が起きたかわからない
その後、ショウゴ君も
ニ‐ナもダイキ君もあの壁の中から姿を表す事が無かった…。

救い出すことが出来ないまま、私は
為(な)す術(すべ)もなく
しばらく部屋に引きこもる日々が続いていたいと思って居たが……。
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